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技術・練習

【鈴木監督インタビュー】「技術の前に、人間としての成長を」――中学生に本当に伝えたいこと

鈴木雅人さんは、鹿島学園高校サッカー部の監督であり、カシマアカデミーではアカデミーダイレクターを務めています。ただし、アカデミーの選手を日々指導しているわけではありません。中学3年間を終えた選手を、高校で受け入れる側の監督です。

だからこそ聞いてみたいことがありました。中学生の3年間で、技術より先に何を身につけてほしいと考えているのか。カシマアカデミーTimezが話を聞きました。

取材に答える鈴木雅人監督

「技術の前に、人間としての成長を」

――中学生の3年間で、技術より先に身につけてほしいことは何ですか。

まず「サッカーを楽しむ心」ですね。楽しむことで自然と意欲が湧いて、それが成長につながっていくので。次に大事なのが、基本的なサッカーの感性や判断力です。ここが技術の土台になって、試合でのプレーの質を高めてくれます。

――技術よりも、心の部分を大事にしているんですね。

そうですね。困難に直面したときのメンタルの強さや、仲間とのコミュニケーション能力も大事にしてほしいです。チームスポーツなので、これは個人の技術以上に、試合の勝敗やチームの雰囲気に影響してくるんですよ。あとは日々の練習に対する継続する力や、自己管理能力。ここがしっかりしていれば、技術の習得もスムーズに進んでいきます。

――鹿島学園として、指導方針で意識していることはありますか。

技術だけでなく「心・技・体」のバランスを大切にしています。中学生の時期は、人格形成の基礎を築く大切な時期なので、技術の前に人間としての成長を促すことを、私たちは重視しているんです。

「次はできるようにしよう」と思えるかどうか

挑戦について語る鈴木雅人監督

――楽しむ心や継続する力がある選手とない選手で、実際の練習や試合でどんな違いが出ますか。

明確に表れますね。楽しむ心がある選手は、練習中にミスをしてもすぐ切り替えて、笑顔を絶やさず次のプレーに集中しています。難しい技術に挑戦してうまくいかなくても、「次はできるようにしよう」と前向きに取り組む姿勢が見えるんです。逆に、楽しむ心がまだ育っていない選手は、ミスを引きずってしまって、表情が暗くなったり、消極的なプレーになったりすることがあります。

――継続する力がある選手は、どんな場面で違いが出ますか。

練習の終盤でも集中力が切れずに、最後まで全力で取り組む姿勢を見せてくれます。試合中も、劣勢の状況でも諦めずに走り続けて、チームメイトを励ます声をかけることが多いですね。一方で、継続力がまだ十分でない選手は、疲れや集中力の低下でプレーの質が落ちたり、声が出なくなったりすることがあります。そういう選手には、私たち指導者が声をかけて、継続の大切さを伝えながら育てていく必要があると思っています。

「楽しみ続けられる環境を、家庭でも」

保護者へのメッセージを語る鈴木雅人監督

――中学生年代の選手を支える保護者の方に、一つだけ伝えるとしたら何を伝えますか。

「お子さまがサッカーを楽しみ続けられる環境を、家庭でも大切にしてほしい」ということですね。サッカーは楽しむ心が成長の原動力になるので、保護者の方が温かく見守って、励まして、時には話を聞いてあげることで、選手は安心して挑戦し続けられるんです。

――家庭でできる関わり方があれば、教えてください。

まずはお子さまの話に耳を傾けて、練習や試合での出来事や感情を共有してもらうことですね。結果だけでなく、努力や成長の過程を認めてあげることで、自己肯定感が育ちます。無理にプレッシャーをかけず、失敗しても前向きに捉えられるようサポートすることも大事です。あとは健康管理や生活リズム。睡眠やバランスの良い食事を心がけることで、体も心も成長しやすくなりますから。鹿島学園でも、保護者の皆さまとの連携は大切にしています。

「一緒に成長していきましょう」

中学生へのメッセージを語る鈴木雅人監督

――これから中学生になる選手、いま中学生として頑張っている選手に、メッセージをお願いします。

まず、サッカーを心から楽しんでほしいです。楽しむことが成長の原動力であり、長く続けるための一番の秘訣だと思っています。この3年間は、技術を磨くだけじゃなく、人としても大きく成長する大切な時期です。仲間と切磋琢磨しながら、困難にぶつかっても諦めずに挑戦し続けてほしい。失敗を恐れず、ミスから学んで、自分の可能性を信じて努力を積み重ねてください。

日々の練習や試合だけじゃなく、生活面でも自己管理をしっかり行って、健康な体と心をつくることも大切です。この3年間で、心・技・体の基礎をしっかり築いてほしいと願っています。サッカーを通じて得られる仲間との絆や経験は、人生の宝物になります。夢を持ち続けて、挑戦し続ける姿勢を忘れずに、充実した3年間を過ごしてください。私たち指導者も全力でサポートします。一緒に成長していきましょう。

ここまで分かったこと、まだ聞けていないこと

今回の話で分かったのは、技術より先に挙がる言葉が、楽しむ心、判断力、メンタル、コミュニケーション、継続する力、自己管理能力と、一つに絞れないほど幅があったことです。そのすべてに共通していたのは、「楽しむこと」が土台にあるという考え方でした。

一方で、まだ聞けていないこともあります。その考えが、実際の練習や試合のどんな場面で形になっているのか。次回は、より具体的な場面に踏み込んで聞いてみたいと思います。

中学生年代の活動についてはジュニアユースページ、体験・練習参加についてはお問い合わせページでご案内しています。

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▶ カシマアカデミー公式LINE:https://lin.ee/fnAqRg9

[PROFILE]鈴木雅人

鹿島学園高校サッカー部監督/カシマアカデミー アカデミーダイレクター

2001年、教員として鹿島学園高校に赴任し、サッカー部監督に就任。当時県ベスト16だった同部を指導し、就任3年目に茨城県大会で初優勝、第83回全国高等学校サッカー選手権大会に初出場を果たす。以後第85回大会まで3大会連続で選手権出場に導き、その功績により2007年に鹿嶋スポーツ功労賞を受賞。現在同校は県内屈指の強豪校として全国大会の常連となり、日本代表の上田綺世選手も輩出している。20年以上にわたり毎年スペイン遠征を行い、同年代の海外チームとの対戦や現地での生活を通じて、選手とチームのレベルアップに取り組んでいる。

文責海老根

監修鹿島学園サッカー部監督 鈴木雅人

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